6月28日
聖霊降臨節第六主日
ローマの信徒への手紙 8章31-39節(新約P.285)
説教 柴田朋子牧師
「神はあなたを離さない」
ローマの信徒への手紙は、神の愛について、手を変え品を変え、さまざまな言葉を費やして論じられている手紙であると言えますが、中でも今日の箇所は、そのクライマックスです。神の愛の力強さについて語るパウロの、熱意と信仰が伝わってくる箇所であるとも言えます。
神はこの世界の造り主です。私たち一人ひとりも神に造られたものです。なぜ、神は世界を造られたのか。愛するためです。愛し、慈しむために、神はこの世界を造られました。世界の始め、神と人間とはとても幸せな関係にありました。神は人間を愛し、人間もまた神を愛し、極めて良いものとして生きていました。
ところが人間は、誘惑に負けて罪を犯し、堕落します。その私たちを救い出すために、神はその独り子であるイエス・キリストをこの世界にお送りになりました。そして「惜しまず死に渡された」とあります。キリストは、地上での生涯の終わりに、捕らえられ、苦しみを受け、十字架につけられて死なれました。神がご自身の独り子を死なせるということは、どれほど大きな犠牲だったでしょうか。神は、キリストの死によって私たちの罪を赦され、私たちを神の子としてくださいました。神は、私たちのためにそれほどのことをしてくださった方です。
神の愛、キリストの愛から、私たちを引き離すことなど、何者にもできない。何があろうとも、私たちが神の愛から引き離されることはありません。なぜか。神が私たちをしっかりと掴んでおられるからです。私たちが神を愛しているからではありません。神ご自身が、私たちを愛し、私たちを掴んでくださっているその手を、決して離すことがないからです。
どうしようもなく困難な状況に置かれた時、絶望して、神を信頼することができなくなることがあります。神は私を見捨てられたのではないかと思うこともあるかもしれません。そんなことはないのだと申し上げます。神は決してあなたを遠ざけることはない。しかし、それがどうしても信じられない時、神を信頼して祈ることができない時というのもあります。そんな時には、教会の人々、信仰の仲間を頼っていただきたいと思います。教会はキリストの体であり、お一人おひとりはその肢です。あなたが祈れない時、同じキリストの体に連なる私たちが祈ります。
教会は共に祈る共同体です。神はあなたを愛している。それを信じられる時も、信じられない時も、共に祈り、歩んでまいりましょう。